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2005/10/27

愛をつづる詩(原題:YES)

yesこれは「詩」。映像による「抒情詩」。俳優によって語られる台詞でありながら、その言葉は、真摯な気持ちで黙読している「文字」のような印象がありました。

掃除婦役に語らせたり、ところどころに、それと解る掃除婦(役者は、その都度違っていたりする)が語らずに登場して、こちらへ視線を投げる。「どうですか?」とでも言いたげに。それがなかったら、この重苦しい空気を感じ続けていることが、苦痛になっていたかもしれません。特別に過剰な「ラブシーン」があるわけではないのに、エロティシズムの感覚も深いのです。

事実、抒情詩人でもあるというサリー・ポッター、この映画では、音楽も提供しています。多才な方なのでしょう。とても、とても英語での「韻」を味わうことなどできるレベルではないため、真に堪能する…ということは無理でした。

それでも、登場人物同士が掛け合う「言葉」の対比が、非常に新鮮です。そうした「言葉」によって導かれようとしている「結論」ともいうべきメッセージへと導かれているかのようです。最後のシーンで掃除婦の彼女が語る「言葉」へと繋げるための伏線ともなっているように思います。

「たとえ死んでも、それは無になることではなく、生態系として連鎖していくもの」
「まったく何もなくなる、ということはない」
「いかなる行為も完了ということはなく、異なる形で継続されていく」

このような趣旨のことが、最後に述べられます。そして、彼女(掃除婦)は、涙を浮かべる。その涙の一筋が、流れていく…「stain」という言葉が、記憶の中に「stain」となって残っています。

「NO」はない。あるのは「YES」だ、とサリー・ポッターは言っています。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

■かえるさんへ
言葉の響きを、響きとして感じられただけでも、素晴らしいと思います。
自分は、ただただ、観るのに一生懸命だっただけでした。余裕ありませんでした。(泣)
>英語字幕
そうかもしれません。DVDが発売になれば、確認できますね。ああ、少しは英語もまともにわかりたいものです。>自分

あれー! かえるさんにも応援いただいてしまいました。がんばらねばいけません。>自分>ちょっと高いハードルを選んでしまったかなぁ…。。。

投稿: あかん隊 | 2005/11/07 23:52

リスニングはダメダメなんですが
言葉達の響きがとても美しかったです。
英語字幕も入れてもらえたらよかったかも。

PS
方向転換、がんばってください(^^)

投稿: かえる | 2005/11/07 23:40

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オ・ト・ナの甘美なラブストーリーに陶酔。 映像が美しい。音楽が美しい。台詞が美しい。 そのリズムに飲み込まれ、美しさに魅了されるばかり。 クラクラするほど気に入った。大人の女はハリポタよりサリポタ! アートなのに社会派であり、詩的に哲学もする。 原題は「YES」 力強くYES。 ジェイムズ・ジョイスの「ユリシーズ」のラストの言葉。 舞台はイギリス。 彼女の結婚生活は冷め切っていた。 彼女はある日彼に出逢う。 彼女は北アイルランド出身、アメリカでも暮らし、分子生物学者。 ... [続きを読む]

受信: 2005/11/07 23:05

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