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2006/09/04

時をかける少女(20060903)

Tokikake心がこもった作品を観るのは、本当にうれしい。
ていねいに、それはていねいに作り込まれている。

ストーリーにも引き込まれる。
考えれば、疑問がないわけではないが、そうしたことを考えさせる余地がないほど、しっかりと練られている。

背景が、すばらしい。本来、静止画である背景にも、ロケハンを出し、調査と研究を重ねた結果が、見事に昇華されている。

ああ、いいものを観た。心が洗われるようだった。懐かしい気持ちが蘇る。

特殊な能力を持つ主人公に、抵抗を感じるかもしれないと思っていた。ところがどうだろう。気がつけば、すっかり感情移入していた。こちらまでジャンプしたくなった。

終わり方も巧妙。単なる青春の一コマ的、恋愛小説的、模範的な形ではなく、心に響くメッセージが、ちりばめられていたと思う。まあ、未来で待っていてくれる彼に、追いついた時、その彼が今の姿形でなかったとしても、きっと気がつくだろう。そう思えるほどだ。

描画のトレス線が、通常の「黒」でなく、「茶系」でまとめられていたことも、丁寧に描かれた背景にふんわりとなじんで、全体の動きをとてもやわらかにしている。

コバルトブルーの空。しっかりと少しずつ動いていく、真っ白な雲。
夏の夕暮れの切ない別れ。きっといつまでも記憶に残っているだろう。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

■ミチさんへ
コメント、TBをありがとうございます。お手間かけちゃって、すみません。(^^;)
DVDになったら是非入手したいと思います。じっくり見直したいと思える、数少ない作品のひとつになりました。

>時代時代にあった「時をかける少女」が作られていくって素敵

ほんとに! こうしたことのできる原作は、すごい力をもっているんだと改めて考えさせられもしますね。

投稿: あかん隊 | 2006/10/05 00:29

こんにちは♪
この作品はTBできなくて寂しいわ~(笑)
とうとう見ることができました。
期待以上でした。
あかん隊さんが仰っていた輪郭線の色や風景の描写などにも注目して見ましたよ!
アニメでここまでやられるとは思ってませんでした。
時代時代にあった「時をかける少女」が作られていくって素敵ですよね!

投稿: ミチ | 2006/10/04 18:36

■かねたんさんへ
そうなんですね。血液型の占いに確たる根拠はないのかもしれませんが、統計としてはおもしろいです。
SF作家の場合、日本では極端な例になっているので興味深いです。

>失望するのが怖くて手を出せません。

わかります。「マイティジャック」タイトルだけ、なんとなく記憶しているような気がします。
「宇宙家族ロビンソン」なんていうのもありましたよね?

投稿: あかん隊 | 2006/09/07 05:39

なんだか懐かしい名前が…
眉村卓、半村良、平井和正は、それぞれ何冊か読みました。
もう何を読んだかすら忘れてしまいましたが。

小松左京がA型というのは妙に納得できます。

SF作家の世界は、一般的な血液型の構成比とは違うのですね。
詳しく調べてみると、他にもそんな職業が見つかりそうですね。

そういえば、子どもの頃に観て妙に印象に残っている大人向けSFドラマ(?)「マイティジャック」のDVDが発売されているのを店頭で確認しましたが、相当に古い時期の作品なので、失望するのが怖くて手を出せません。

投稿: かねたん | 2006/09/07 02:47

■かねたんさんへ
昔、能見さんの血液型の本を読んだ時に、そのようなことが書いてあったと思ったのですが。(^^;)
少し調べてみると、B型が多いというよりは、A型が極端に少ない、ということらしいです。多いのは、O型かもしれません。
B型だと眉村 卓、都築道夫などでO型だと半村 良、星 新一がいます。AB型には、山野浩一、平井和正とか。
A型は、小松左京だけのような印象でした。

中学時代からSFがお好きだったのですね?
中学時代は、ウルトラマンだった自分です。(汗)<差が付くわけだわ。。。

投稿: あかん隊 | 2006/09/07 01:30

筒井康隆がB型だというのは知っていましたが、ほかは誰でしょう?

私のSF遍歴は、中学生の頃が星新一で、高校で筒井康隆、しばらく間が空いて、20代後半がP.K.ディックでした。

投稿: かねたん | 2006/09/06 00:09

■たいむさんへ
「歯」の具合は、いかがですか? 今週末の一大行事に向けて、よくなっていますように!

本当に綺麗な「コバルトブルー」でしたねぇ。
新海誠のアニメでも、あのような空があったと思います。
これは、「秀作」ですね。

だいたい、良い映画に限って「文部科学省推薦」や「文化庁推奨」などにならないものなの?(爆)
こういうアニメこそ、子どもたちやティーンに観て欲しいなぁ。ひねくれない、素直なことって、こういうことなんだって。

脚本もよく吟味されていました。自分としては、絶賛です!

投稿: あかん隊 | 2006/09/05 23:31

■かねたんさんへ
そうでした。「時をかける少女」というと原田知世のあの映画と歌(ユーミンの)を思い出します。筒井氏は、「日本以外…」でも貫禄の出演を果たしていました。(爆)
SF物は、アイザック・アシモフのファンでしたが、日本の作家のものは、読んでないのに今更気がつきました。(恥)
血液型は、関係ないかもしれませんが、SF作家には「B型」が多いのだとか…。

投稿: あかん隊 | 2006/09/05 23:18

あかん隊さん、こんばんは。

>こちらまでジャンプしたくなった
「いっけ~」って力が入っちゃいました。
体力の限界に挑戦、でもありますねw

まさにまさに感情移入。

あれから、毎日空を見上げてるんですけど、
あのような美しい空に出会えません。
夏も終わりですね。

投稿: たいむ | 2006/09/05 22:17

「日本以外全部沈没」も「時をかける少女」も原作は筒井康隆なんですよね。
高校生の頃、文庫本で入手できた筒井康隆の著作を全部読んだ記憶があります。

なつかしいです。

投稿: かねたん | 2006/09/05 00:24

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