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2006/10/15

レディ・イン・ザ・ウォーター(20061013)

200610img005 不覚にも涙してしまった、現実を見つめなおす気持ちにさせる「おとぎ話」。

救われたのは、傷ついた過去を持つ、アパートの管理人クリーブランド(ポール・ジアマッティー)だけではなかったと思う。

本当に、ナーフ(水の精)が女王となり、青の世界に戻ったのだとしたら、世界は「人間同士の争い」から脱却できるのかもしれない…そんな淡い希望すら思い浮かべることができた。

そこに無力で傷ついた人(もの)がいるとき、助けたいと思うのが自然。そう信じたい。
そして、そう信じさせてくれる物語。

選ばれるべき人々にも自覚はなく、自分自身の役割もよくわからないまま、それでも懸命になる。おとぎ話のことだから…、とも思えない。もし、実際にこのようなことに遭遇することがあったなら、きっと彼らのように「できるだけのことを精一杯、協力したい」と思うだろう。

考えれば、暗喩に富んでいる物語でもあると受け止めることも可能だ。

ポール・ジアマッティーは、安心して観ていられる。人となりも、雰囲気も、演じきれるアクターだと思う。この映画には、特別にハンサムボーイは必要とされない。みな、それぞれの人生やら性格やらを滲ませる役柄を演じなくてはならなかっただろう。

強烈なアイロニーも込められていて、監督の意図することが、だんだんに読めてくるとおもしろい展開に惹かれ、いつの間にか、我を忘れて夢中になっていた。

しかし、「あなたは死ぬわ」と言われても、平然としていられるほどの人物とは、いったいどれほどの…。なるほど、あなたでしたか。

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コメント

■カヌさんへ
この監督の他の映画は、観ていないのですが、これは比較的イイんじゃないかな、と思います。『ヴィレッジ』などは、予告編だけで引きました。(^^;) 『シックス・センス』も観てないんですよ。(大汗)
ジアマッティ、きっともっと好きになる映画です。これは、ほんと。

投稿: あかん隊 | 2006/10/17 21:56

こんばんは。
ポール・ジアマッティ好きなんですよ。
でも、この監督の作品は苦手なんですよね。
今のところ、観る予定なんんだけど、
あかん隊さんの感想読んで、悩みますね(^^;

投稿: カヌ | 2006/10/17 20:19

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