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2006/11/30

告発の行方-DVD(20061129)

200611img014 本当は、「東京ゴッドファーザーズ」を借りに出かけたTUTAYA。
なのに、1本しか在庫がなく、しかもレンタル中だったので、しかたなくセルのフロアへ。

2本で2500円というのに、まんまとひっかかって衝動買いしたのだが、これが良かった。ジョディ・フォスターが、この映画でアカデミー主演女優賞(この映画では、やっぱり若くて、初々しい)。知らなかった。1988年の映画だから、その頃は、自分が他のことでどんなに忙しかったのかが、思い出された。

ジョディの迫真の演技には、圧倒された。この年齢、この時点での彼女の意気込み、熱意…すべてが、プラスに働いて昇華されている。

扱う具体的な題材は、犯罪行為とそれに伴う司法や司法制度そのものなのだが、最終的な判決(陪審員の評決)が確定するまでは、台詞にもある、実に「五分五分」の時間があって、とても緊張する。「…だったらいいが」と観ている者に思わせる、うまい展開。

深読みすれば、今のいじめ問題にも共通するような要素もあって、「傍観している罪」「囃し立て、言動を教唆する罪」といったこともていねいに描かれている。

見て見ぬふりをする、そのことに自責の念を持つケンも、事件のことは、忘れようとしていたし、関わらないでいることにしていたようだ。だが、被害者であるサラと直接会話することで、「真実を認め、証言する怖さ」から「本当の自分」(心理学で言うところの「超自我」?)に目覚めたともいえるだろう。

サラの唯一の友人は、サラに「嫉妬」…いやむしろ「憎悪」している。サラが耐え難い屈辱を受けていると容易に想像できる場面でも、彼女を救おうとはしない。黙認する。様々な要因が絡み、究極の現実(事件)が起こる、その場でこそ、人の本心がむき出しになるもののようだ。人は、「友情」に何を求めるのだろう? 気に入らなくても、「友だちだ」ということは、自分にはできない。

サラと地元検事補のキャサリン・マーフィ(ケリー・マクギリス)との、繋がりが、女性同士としても、また、立場の違う者、生き様や生きてきた環境の違いをも超えて「信頼」となっていく過程は、とても興味深い。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

■とらねこさんへ
Merry Christmas! TORANEKO-SAN
クリスマスのスペルが、急に心配になるほど情けない状況に…。
さすが! 勘が良いです。超急ぎの大量仕事が、どさどさっと降り積もったので、2-3日殆ど眠っておりませんで…。今、猛烈に眠いっす。(汗) ありがとうございます。お気遣いいただいて。convenienceが売りだったりしますので、年末年始も「お仕事」にいそしむ予定です。が、やはり少しは、まったり。なんだったっけ…、あ、そうそう、プロジェクターでもひっぱり出して、ちょっとだけリッチなヘッドホンでDVD観ます。
とらねこさんも絶賛の「旅するジーンズと16歳の夏-トラベリングパンツ」(「告発の行方」とセットで2500円!)ですよ。忙しくて観にいけなかったんです。

とらねこさんの年齢層は、だいたい想像どおりかな。(笑) お若いですよ。十分に。私と…むにゃむにゃ…くらい違う。でも、娘や孫に近いか、といわれると困る。(爆)

すごい親御さんのいるお友達なんですねぇ。びっくりです。
この映画を勧めることもだけど、最高裁…ですか。はぁ。
そう、リアルですかね。確かに。だけど、これを観て喜ぶ男性は、いないように思いますよ。たいへんよろしくない男性の典型を見ることになるわけですし。ジョディって、このころ既に大女優だったんですか? 随分若いデス。私は、むしろ訴訟を起こす地方検事補の彼女(ケリー・マクギリス)に共感してました。ジョディは、体当たりの演技です。
いろんなこと考えさせられます。

投稿: あかん隊 | 2006/12/25 12:53

あかん隊さん、メリークリスマス~★
お元気ですか?いかがお過ごしでしょうか。
最近はきっと仕事がお忙しいのですよね。
早く年末になって、映画やDVDなど、見れるといいですねー☆

ところで、この作品。
私は、当時、高校一年でした(歳がばれますが)。
友達のうちに泊まりに行ったのですが、友達のお父さんがこの映画を薦めてくれたのです。
「レイプのシーンも生々しくてリアルで・・・」
などと言っててちょっとビックリでしたが、その友達のお父さんは、最高裁に勤めている方だったのです☆
劇場で見た友達は、ボカシなしだと話していました。
「相手役の俳優も、ジョディ・フォスターのような大女優が相手で、萎縮してしまうよ・・・」とインダビューで言ってたそうです。

投稿: とらねこ | 2006/12/25 11:04

■ミチさんへ
劇場でご覧になったのですか? うわー! それじゃ、衝撃のシーンは、たいへんだったでしょうね。自分だったら、いたたまれなかったと思います。裁判もたいへんですけど、現場検証では、もっと辛いかも。再現するわけですから。この映画のエンドロールに(その当時でしょうけど)アメリカでは、6分に1件の事件なんだそうです。しかも、6件あるとそのうち2件くらいは複数犯なんだとか。とんでもない社会(国?)なんですね。今は、どうなのかな? 日本は、どうなんだろ?

投稿: あかん隊 | 2006/12/01 01:16

■たいむさんへ
>年齢的にまだ若かったし
えー? 今だって、十分に若いではありませぬか!
本編111分で、さほど長くないんですけどね。構成も巧みでした。
真実の証言内容を映像で見せるんですから…。「羊たちの沈黙」は、随分ヒットした大作でしたよね? あろうことか、自分は、未見でした。(爆) これからゆっくり確認しますデス。

投稿: あかん隊 | 2006/12/01 01:03

こんにちは♪
これ映画館で見ました。
レイプシーンがあまりにすごくて手に力入っちゃった覚えがあります。
(レイプシーンを見るといつもそう)
レイプを裁判にかけるなんて、何度もそのことを思い出したり、白日の下にさらしたり、相手側から攻撃されたり、精神的ダメージのキツさは想像を絶しますね。
衝撃的な作品だっただけに何度も見るのがはばかられます。
(それでも3回ぐらいは見てます)

投稿: ミチ | 2006/11/30 21:35

あかん隊さん、こんばんは。
この作品、”レンタルビデオ”になって直ぐにみた作品です!
私も年齢的にまだ若かったし、カナリの衝撃を受けた覚えがあります。
ジョディの迫真の演技、女の戦い、おぼろげながらに覚えておりまする。
その後、すっかりジョディファン。”羊たちの沈黙”は何度見たことか。。。
この記事を読んでなんだかひさしぶり観たくなりました。

投稿: たいむ | 2006/11/30 20:52

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