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2007/02/01

ディパーテッド(20070128)

「インファナル・アフェア」シリーズにぞっこんの身としては、やはり観るのが怖かった。
ディカプリオとデイモンのキャストも、話だけではどうにも違和感があったから。

しかし、これはどうしてどうして。
ハリウッドナイズとは、こういうことなのかと。

ジャック・ニコルソンの徹底的な悪者ぶりがすごい。ディカプリオも、男っぽくってイイ。
デイモンは、もう少し影のある雰囲気だったらよかったかもしれない。

スコセッシ監督らしい迫力のある映画に仕上がっている。

元になった映画の雰囲気とは、かなり違っていて、なかなかおもしろかった。似たような状況をセットしても、こんなにも違う。湿度の違いか。

「哀愁」のようなものが、じわりと胸に応え、やるせない哀しみが溢れていた「インファナル・アフェア」。しっとりとしたムードの中で起こる残虐の壮絶。自身でもどうにもできない、行き場のない感情。ひとりの人間を、簡単に「善人」か「悪人」か、と決められない状況や環境がそこにあったし、キャストの持ち味も大きかった。

とはいえ、ハリウッドリメイクの今作も、全く別の味わいがあって、秀作。アカデミー賞の対象作となったらしいが、それはどうだろうか。

ラストカットで、「○○○」がベランダの手すりをちょろちょろと行く。これには、かなりがっかりさせられたのだ。あのカットで、それまでの高揚した気分が、あっという間にしらけてしまった。あまりにも「そのまま」なので。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

■ダーリン/Oh-Well さんへ
TBとコメントをありがとうございます。
このリメイク版、もしリメイクでなかったら、スコセッシは、凄い!と思えたことでしょう。とても良くできたリメイクでした。
オリジナル版の持つ「無常観」のような東洋的な雰囲気は、ほとんど残っていませんでしたから、ハリウッド流によく咀嚼され、消化された結果なのだろうと思います。シリーズ化には、多少疑問もありますが、きっと観てしまうだろうな、と思っています。

投稿: あかん隊 | 2007/03/30 01:11

☆あかん隊さん、こんにちは。
本エントリー、楽しく拝読させて頂きました!

この、『ディパーテッド』、そして、オリジナルの『無間道』三部作、僕ら映画ファンを色んな意味合いで^^落ち着かなくさせてくれますよね…。

オリジナルは生の過酷を示しての「無間地獄」という生死観を肝に据えてのキャラクター造形と物語、そして、様式美の如し映画ぶりがじわり僕の心を揺さぶるものでしたし、『ディパーテッド』にあっては、スコセッシならではの魅惑的なショットを丹念に紡いだ映画ぶりに痺れたことは勿論、ドライさとハードさ相俟つタッチの中に示される「死」が殊更に痛切なものとして僕に迫って来るものでした。そして、あの、ビリーとコリンが署内で初対面となるシーンから映画の締めくくりまでの畳み込みは(説明不足といった部分での)粗さは有っても、まずはその凄味に抗いがたく引き込まれました。後から顧みれば、果たしてディグナムはマドリンと接点が有ったのか否か等を含めたもやもやが残るのですが、おそらくは本作で見えなかった部分は続編であっさり示されるかと思えもします^^。
そして、スコセッシは職人仕事に割り切ってこの『ディパーテッド』第一作目とでもいったものを演出したのではないかと思え、僕はとても新鮮なこととして受け止めています。

それでは失礼します。

投稿: ダーリン/Oh-Well | 2007/03/29 12:48

■とらねこさんへ
こちらこそ! 本当に楽しかった!
何しろ、みなさん、私よりずっと若い!(笑)
そのうえ、映画にもものすごくお詳しい!
それに、たくさん観賞されている!
さらに、それぞれに好みの監督さんがいる!
素晴らしいです。とても有意義な時間が過ごせました。特に、ありきたりの映画ではなくて、ちょっと毛色の変わった映画(映画館?)が気になる辺り、共通するような気もしました。ありがとうございました。
風邪は、大丈夫でしたか? お薬飲んで、おやすみなさいませ。

そうそう。この映画、嫌いじゃなかった。
良いと思いましたよ。楽しめました。

投稿: あかん隊 | 2007/03/19 03:52

こんばんは、先ほどはどうもありがとうございました♪
お疲れではないですか?大丈夫でしょうか。
また、何か、一緒に是非とも見に行けたらいいですね☆
私はあの景色を、本を見ながら、じっくり、思い出してみたいと思います。

さて、この作品。アカデミー作品賞・監督賞等はともかくとして、役者の競演が楽しかったです。
あかん隊さんが、この作品、オリジナルと比べて、「こんなに違う!そこが、面白い!」と、ともかくその“違い”そのものを楽しめる姿勢、というのが、この記事は、とってもいいなあ。と、思いましたです。
ではまた~☆

投稿: とらねこ | 2007/03/19 01:45

■RINさんへ
あれー! そうでした。レオン・ライ。なんで間違ったんだろう…。
最近、こういうのが多いんです。まずいですよね?(滝汗

投稿: あかん隊 | 2007/02/19 21:12

>やはり観るのが怖かった。
「@@さんのご遺体確認お願いします」
と言われたので、とりあえず冷静に見に行こう・・・
って感じで見に行きました。

あかん隊さん、レオン・ライです(汗)

投稿: RIN | 2007/02/18 22:42

■ミチさんへ
悠さんがコメントしてくださいましたが、「無常観」という概念だろうと思えます。民族の違い、それによる確執、といったら根本は「差別」になってしまいます。香港という、もしかしたら、植民地だったということにも起因しそうな、深い脈絡さえ感じられるオリジナルでした。
キャストの違いによるものも大きかったですね。トニー・レオンの哀愁は、無理だったでしょう。自分は、オリジナル三作目のレオン・リーがとても好きになったものです。<単なる浮気者デス。

投稿: あかん隊 | 2007/02/02 01:18

こんばんは♪
私も湿度の違いを感じてしまいました。
日本人にはやはり湿り気のある方が向いているような気がします。
ハリウッド版もそれなりに楽しめましたけれど。
○○○はセリフでも何回も出てきた上に本物まで・・・ちょっとやり過ぎですよね~。
続編があるというウワサですが、ここら辺でやめておいたほうがいいと思います。

投稿: ミチ | 2007/02/02 00:15

■悠さんへ
そうなんです! 言葉がうまく見つからなくてこまってました。
「無常観」。 これなんですよね。一生懸命生きて、道理にかなっていると信じて行ってきたことが、何にもならない。「もののあはれ」。
アメリカは勧善懲悪がモットーで、たたきつぶさずにはいられない性格なのだろうと思います。「やっつける!」というのがテーゼなのでしょう。「無常」の概念は、理解不能なのでしょう。

投稿: あかん隊 | 2007/02/01 21:03

ほんと、いっそ、ニコルソンを主役にすればいいのに、ってのが感想でした。
映画のあとの、「無常観」これが東洋なんでしょうね。アメリカでは、無理ですよね、って、別の映画に仕上がってました。
(OOOより最後の幕切れ、部屋でのできことが余計じゃないですかね^^;)

投稿: 悠 | 2007/02/01 20:28

■たいむさんへ
オリジナル、良いですよ。特にお勧めはしませんけど、BOX発売を待てずにシリーズ全て揃えました。>DVD(おちゃらけバージョンまで購入しました)(^^;)
今作では、民族の違いのようになってしまっていましたけど、オリジナルでは、「人間の性(さが)」というか「宿業」のようなものが、感じられることと運命に翻弄される、というのは、こういうことなのかもしれない、と思わせる展開で、まさしく「ノワール」。

ディカプリオも、童顔リスクに公然と立ち向かっていて、心地よかったです。熱演なのですが、どこか「アビエイター」でも見せたヒステリックな様子に多少違和感があります。比較しちゃいけないと思いつつ、トニー・レオンとの温度差が歴然としてしまって。

投稿: あかん隊 | 2007/02/01 19:45

こっちもにもー。
>「インファナル・アフェア」シリーズ
強く勧められると引いてしまうのですけど、あかん隊さんが「ゾッコン」と表現されるくらいの作品だと思うと、観る日はそう遠くないかもしれません。(でもレンタルは常に出払ってるだろうなぁ)
ハリウッド版。ちょっと長いなーと感じましたが、面白かったですし。

投稿: たいむ | 2007/02/01 18:59

■由香さんへ
そうでした。残酷なのは、映像だけじゃなくて、ストーリーも、キャストの生き様も残酷で、「なんとかならないのか!」とも思った自分です。(笑)

私も、「インファナル…」でトニー・レオンをしっかり認識したと思います。女医さんの扱いも、とてもよかった。(ハリウッド版での女医さんは好きじゃありませんでした)(汗)。
アカデミー賞、リメイク作品にオスカーを与えたことがあるのかな?
スコセッシ監督なら、オリジナルでオスカーを奪って欲しいです。

投稿: あかん隊 | 2007/02/01 16:20

あかん隊さん、こんにちは!

オリジナルを観て暫くうなされました(笑)。
にわかトニー・レオンファンになる程、トニーの見せた表情にやられました。
でも今回の映画は、役者が皆熱演していた割には印象に残る映画ではありませんでした。
私もオスカーの作品賞には、どうかな。。。と思っています。

投稿: 由香 | 2007/02/01 08:49

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