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2007/04/29

神童(シネマライズ渋谷)

20070429001 脚本は、定期購読している月刊「シナリオ」で読んだ。その上で、映画を確認したいと思った作品だった。

原作がマンガ、素材としてのクラシック音楽、というのは当節流行の某テレビドラマ「○○○カンタービレ」の亜流?とも言われるかもしれないが、音楽の素材は、別として、中心になる二人は、年齢差などから考えても、単純な「恋愛感情」ともいえない、微妙なお互いへの意識がうまく描かれていた。

得していることは、「音楽」それもクラシックの名曲が使える、ということ。さらには、本物の「神童」を始めとして、プロの音楽家を使えたことだろうか。

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クイーン

伝えられる情報や外見、姿形から得られる印象は、作られたもの。

「カリスマ」や「求められるイメージ」を作り上げるのは、有象無象の「(その時、その時代、その社会での)一般大衆(または世論?)」。
実体があるようでいて、実は、具体的な形で把握することが難しい、常に動き、流れるものでもある。しかし、その「実は、よくわからないもの」は、自らの動向が、求めて止まない「カリスマ性」や「善きイメージ」の対象となる側に、どれほどの圧力となっているかを意識しない。
それは、「(世論に?)翻弄される側」になったことがないからでもある。

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2007/04/23

キンキー・ブーツ(rental)

ファクトリーは、生きている。そこに集う人々が、いる限り。

靴工場の様子は、初めて見た。映像としてデザインされ、音楽と合わせ、とてもリズミカルで印象的。イギリス映画らしい色彩とシーンの重みが感じられた。

コメディなのだそうだ。イギリス人には、「良い」コメディなのかもしれない。
コメディ…なのか…。笑えなかったのだが。

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2007/04/21

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

2007cinema010原作は、ベストセラー。テレビドラマは、複数製作。
母親に対する男性の心を刺激するのか、それとも…?
「売れる題材に群がる」傾向が、最近とみに顕著になっている。

キャストは、豪華だ。
頼りなげな演技ではあっても、内田也哉子の雰囲気には好感が持てるし、何より、実の親子である樹木希林との共演は、機会としてもめったにないはずだから、見逃すには惜しい。実際、若い頃の「栄子」と、ある程度年を経た「栄子」へのイメージ移行は自然だっただろう。特に「ボク」の成長過程を、それぞれ別なキャストが、比較的不自然「似ていない」ことを対比して思い出せば、より明白。

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2007/04/15

ホリディ

明るい映画で嬉しかった。とてもおしゃれ、ゴージャス。
映画の中で、映画についての「効用」(?)がわかるというのも、心憎い。

ファッションもたいへんセンスよく、登場するキャラクタや俳優陣もすてきだから、嬉しくなる。
総合的に考えれば、一種の「完全懲悪(?)」的筋書きとも言えそうで、失意からのサクセスストーリーということになるだろうか。

恋愛モノは、苦手だったし、公開からだいぶ経っているのに観客(だいたいが若い人たち)は多いようだったので、パスしようかと思っていたが、老年の映画脚本家、という設定があることを知って観る気になった。この設定が、とてもよかった。

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2007/04/11

デジャブ

「バブルへGO! タイムマシンはドラム式」は、おちゃらけていたが、これは、まずまずシリアスだった。
過去へ行く、という方法は、どうにもこうにも、一定したイメージがあるようだ。

少々、いや、かなり簡単に過去へ行ってしまうわけだ。
特殊機関のデスクで、女性係官が図式で示す時間の曲線、ほんとに?

ジェリー・ブラッカイマー氏のタッチは、よくわかる。
トニー・スコット監督の作品では、「イン・ハー・シューズ」の方が好きだ。

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2007/04/10

オール・ザ・キングス・メン

「善は、悪からも生まれる」
キャッチコピーとは逆のことを思う。「悪は、善からも生まれる」
光があたる明るい場所には、陰になる部分がつきまとう。

完全無欠な人間は、いない。確かにそうなのだが。

恐ろしいほどの策略・策謀。ふと漏らす言葉は、信じられないほどの波紋となって大きくうねり、拡がり、すべてを塗り替えてしまう。 何を信じたらいいの か? 目の前で起こる事実だけなのか? 州知事に就任する前のウィリーとその後のウィリーが、同じ人物とは思えないほどの変容を遂げる。人は、かくも「染 まる」生き物なのか…。

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2007/04/09

ブラッド・ダイヤモンド

秀作。

ディカプリオの熱演には、だんだん慣れてきたが、これなら、と思える。
今後の彼には、期待できそうだ。どんな役をやりたいのか、想像できる。

アフリカの悲劇は、今でも続いている。「ホテル・ルワンダ」でも、「ダーウィンの悪夢」でも。
この映画でも、何度も語られる「救済しても何も変わらない」状況があるのだろう。

ジェニファー・コーネリーが好き。

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2007/04/06

蟲師

VFXの勝利?
指でなぞって書く文字、浮遊する蟲たち、不思議な世界観がよく再現されていた。

「待つのは慣れている」
そんなセリフがあったが、実に「待ち」の多い展開だった。原作をお読みになった方ならば、「ああ、そうそう…」と思えることも多かったのかもしれないが、性格がせっかちな自分は、ことさらじれったかった。急展開を見せるような、激しい場面があっても、カット割りされてしまうし、もう少し観ていたい場面も長続きせず、かといって話がスムースに進むかと思えば、急に回想シーンになって、本筋の話から分断され、何がなんだかわからないうちに、もっとわかりにくいラストを迎える。

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2007/04/04

十二人の怒れる男(NHK BS2 衛星映画劇場)

観たいと思っていた映画が、放送されていた!
たまたまつけたテレビで字幕版。ヘンリー・フォンダって、こんな人だったかしら?

凄い映画だった。
冒頭部分は、見逃したのだけど、これはDVDを持つ意味があると思うから、購入して最初からきちんと観ておこう。

元はテレビドラマだったものを、ヘンリー・フォンダが是非に…ということで映画になったという。一日の中、午後5時30分頃から午後6時45分くらいまでという、考えてみれば、1時間と少々の時間で展開されるドラマなのに、その緊張感溢れる演出は、すばらしい。

数年後には、実施される「裁判員制度」に参加することになるかもしれぬ私たちが、一度は観ておきたい傑作。

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2007/04/03

サン・ジャックへの道

M0186ブログで知り合った「映画通」のお三方とご一緒できた。
嬉しいかぎり。

映画ときちんと向き合って、繊細な部分まで感じ取れる感性豊かなレビューを公開なさっている「とらねこさん
同じ大学の後輩と知って、その奇遇に驚いた。

独特の表現とポリシーをお持ちで稀少な映画も鑑賞なさる。そのレビューは、文学的でもあります。そのくせ、人を逸らさず、飾らない方。待ち合わせで目が合うと素晴らしい笑顔で魅せられるステキな「現象さん」。

初めてお目にかかった「栗本 東樹さん」は、知性の香る、落ち着いた雰囲気をお持ちでいらした。筆力のある、読ませるレビューを公開されています。

微妙にコミカルで、それが監督の持ち味なのかもしれない。実際には、たいへんな時間(日数)をかけて歩く、果てしなく、過酷ともいえる道のりであり、天候や自然や景色、道程での見知らぬ人とのふれあいなどが、グループとして遍路する仲間とは、また別の感慨を呼び起こすように思うのだが…。

カットも頻繁で、登場人物の「夢」の中なのか、心理なのか、イメージそのものを映像にしたような部分もあって、ところどころシュールだったりする。盛りだくさん。その分、何も「サン・ジャックへの道(サンティアゴ巡礼の道)」でなくても良さそうではある。


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