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2007/05/01

こわれゆく世界の中で-Breaking and Entering (シャンテ・シネ)

20070430001原題の、なんと素晴らしいことか! ため息が出る。
ジュリエット・ビノシュのボスニア訛りに驚く。
そして、なにより、このストーリーの巧みさと観る者多くが望むと思われるラストが、ネガティブなポジションから、急な直球のようにやってくる映画は、そうそうない。

問題は、そこにきちんと存在している。複雑な社会環境や難民、貧困、人種、宗教、国…アフリカではないが、さまざまなことが絡み合っていることを考えさせる。

親子の間、特に「母親と娘」「母親と息子」が、それぞれ固有の問題に、それぞれの母親が、どう対処しているかを考える時、ある種の「典型」を見ることができる。

これは、お勧めできる映画。

「ディパーテッド」で精神科医の役をやった彼女(ヴェラ・ファーミガ)が、今回は、180度異質といってもいい役を演じている。これがまた、ちょっとイイ。

「イングリッシュ・ペイシェント」は、未見だが、こうしたセンスの息遣いが感じられるのなら、観てみたい。「コールド マウンテン」は、個人的には合わなかった。アンソニー・ミンゲラ監督。

音楽も非常に良い。使い方も好みに思えた。

ジュード・ロウ。
特にファンではないのだが、ここでの彼は、とても印象的。
ファンならば、これを見逃す手はないだろう。

映像の色調も、シックで心憎い限りだ。
ちなみに、パンフレットには、「採録シナリオ」として字幕翻訳(松浦美奈 氏)が、掲載されている。こちらもお勧め…かな? 700円ならば、費用対効果はあるはず。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

■シャーロットさんへ
コメントありがとうございます! こちらこそ、ご無沙汰しています。
扱い方を間違えるととんでもない映画になってしまいそうなのに、これは「さすが!」と唸らせるものでしたね。
よく考えると社会的な問題が、たくさん盛り込まれているのに、「良い結末を向かえる」方向性を感じさせてくれました。音楽も絶妙。
妖艶な娼婦役、彼女、こちらの方が生き生きしていたように思います。

投稿: あかん隊 | 2007/05/12 00:46

こんにちは。
よそ様の所で名前を拝見してたりするので何故かそんなに久しぶりではない気分になってますが…。ご無沙汰してます。笑
ただのラブストーリーだけではないところがよかったですよね。
色んな問題を内包してるし、キャラクターの微妙さ加減ある演技が音楽ととてもマッチしてて、どうも共鳴してしまいました。
ビノシュもライト=ペンもよかったですけど、ヴェラ・ファーミガの存在がキモですかね~。あそこだけ音楽も派手だったし。笑
またお邪魔します♪

投稿: シャーロット | 2007/05/11 15:32

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