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2007/05/29

パッチギ LOVE&PEACE

続き…とは言っても、ちょっと雰囲気が違う。
中心となる人物たちが、成長しているし、時代もやや進行している。俳優も別。

涙もろい自分も、今作では泣くことはなかった。
「どう?」と聞かれたら、なんと答えよう。悩むところ。

欲張っている、といえば、そうかもしれないし、多角的に展開した、といえば、そうかもしれない。その分、気が散ってしまったようにも思う。

キョンジャが、壇上で語る内容にとやかく言うつもりはないし、ここぞとばかりの演出効果もある状態での「ほぼ主題」に直結するセリフは、確かに的を射ているのだろうけれども、あのシチュエーションで? と違和感がぬぐえない。

感情が激しく表現されるのは、悪いとは思わないし、むしろ必要な映画と言えるだろう。それでも、あんなに単純でいいのだろうか。すでに、青春時代の人々ではないのだし、もっと大人としての対応をみせてもいいはず。

目的のためには、手段を選ばないことを正当化しているような気がした。結局、目的は果たせない。それで、何かを示しているのかもしれないが、手段を選ばなかったことが消えることはないし、それをうやむやにして良いというものでもない。戦争の時代に、手段を選ばず、命のために、生きるために手段を選ばなかった人たちとは、異なる時代に生きる彼らが、あのような手段に訴えて良いのだろうか? しかも、犯した罪は、そのまま、うやむや。

藤井隆は、キャラクタ的にもベストポジション。米倉氏の姿を確認できたことが嬉しい。

「差別」のない社会は、いまのところ、ない。
メッセージを伝え続けることには、意味がある。井筒監督の気持ちも理解できる。
が、今作は希薄。熱意は解るが、細切れにあちこちに飛ぶシーンと、やたら流血のケンカの様子、乱闘シーンが、比較的安易に展開してしまっていて、どうにも盛り上がらず、集中もできなかった。本当に残念に思う。

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コメント

■悠さんへ
あの場は、彼女にとって「仕事」であったはず。なのに、彼女が話したことは、とてもプライベートなこと。彼女は、決意して(仕事を失っても良い)と判断したのかもしれないけど、あの場で語るべき内容ではなかったでしょうね。「仕事」は多かれ少なかれ、たくさんの人が関わっているのだから、関係者のことも少しは考えるのが社会人のモラル。
ここぞ、とばかりに「この場を利用して」というあざとさが感じられて。正論でも、時と場面を考えないと素直に受け取られないこともあるわけで。
>わかる人には胸にしみる
そうそう。そのためのシチュエーションやプロット、持って行き方は、監督さんの腕の見せ所。安直だな。>井筒さん
自己陶酔型の発表場面、としか思えなかった。

投稿: あかん隊 | 2007/05/30 03:27

>あのシチュエーションで? 
そうでしょ、リアルじゃねぇ、って気がしてました。
ないほうが、みんな、あの台詞を飲み込んで、必死にいきてるんだ、ってのが、観客にわかりますよね。
私、いい作品は、評論とか、論文じゃないんだから、どこか、いわない、そのかわり、誤解される危険性もある、だからこそ、わかる人には胸にしみるって、とこがあるとおもうのですけどね。

投稿: 悠 | 2007/05/29 22:09

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