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2007/05/09

バベル

かわいそうなモロッコのお兄ちゃん。弟も、これからどうやって生きていくのか。
気の毒なモロッコのお父さん。

あまりにむごい、残酷な事象をそのままに放置して、それでいいのか?

「バベル」というタイトルとその物語にそぐわない。
この映画で、人々の心が通じない障害になっているのは、言葉ではないのだ。

モロッコの子どもなら、「人が乗っているバス」を銃の的にする可能性があって、それが不自然じゃないのか? モロッコの警察は、逃亡する(子どもを含む)人を簡単に銃で撃つのか?

一番困った時、そばにいて助けてくれた見知らぬ人たちにさえ、どなりちらすのが欧米人なのか? 仲間割れまでして。

メキシコでは、飲酒運転の方が、国境突破より重い罪になるのか?

日本での話は、訳が分からない。裸でベランダに佇む娘に、何も着せようともせず、ただ抱きしめる父親というのも尋常じゃない。

そうか。これは、尋常じゃないものを無理矢理にみせたかったのか?
幻想的な音楽を流しているから、妙に神妙にも思えるが、なんだか腹立たしくなってしまった。

時空軸を巧妙にいじって、構成する手法は、斬新かもしれないが、もっと明るく、楽しく、はっきりとした希望が感じられる映画が観たい。わざとらしい設定にして、どうして登場人物たちをいじめるのか、よくわからない。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

■なおこん さんへ
コメントをありがとうございます。
ほんと、役所さん、淡々としていましたね。チエコが、裸でベランダにいても、何にも言わないし。(^^;) 不思議なお父さんでした。
その後、どうなったのかわからない人が、幾人かいて、消化不良でした。

投稿: あかん隊 | 2007/05/24 02:27

役所さんがあまり淡々と演じていたのでそこがとても不思議でした。自分のライフルが殺人未遂事件に使われたにしては「あっそうですか?』と表情も変わらず・・・せっかくの日本が誇る俳優なのに勿体無かった・・・ハッピーエンドでなくても途中で放り出してしまうような内容は消化不良ですね・・・・前評判が凄すぎたようで・・チエコのメモ何が書いてあったんでしょう

投稿: なおこん | 2007/05/23 08:26

■とらねこさんへ
TB、ちゃんと反映されてましたよん。(^^;)
コメント、ありがとうね。<東京タワー風
さすが、「通」ですねぇ。そんな(内部分裂)情報は、しりませんでしたよ。勝ち誇っているのでしょうか? 「手柄」なんですね?
よくわかんないな。傲慢なのは、やはり監督でしょう。いちゃもんつける人も、同じようなものかなーって思います。「手柄」独り占めしたいっていうのも、「獲物の分け前」って感じですかね? 人間が小さいなー!>そうしたことこそ、「バベル」だんべ。(爆)

投稿: あかん隊 | 2007/05/22 00:25

■カオリさんへ
東京暮らし、どうですか? ブログは、拝見していますよん。
積極的かつ果敢にいろんな映画をご覧になっていらっしゃるようですね。さすが、お若い、というか行動派! なんでも「肥やし」になります。
さて、この映画、私には、監督の「傲慢」にみえました。
権威を誇らしげに振りかざし、「皆の者、これを観よ」…とばかり。
「奢る平家は久しからず」
情熱は、わかりますが、偉そうに「愚か者たちへ」のような視線は、いったい、どういうつもりなのか、と。同じ神様でも、困っている人の側へきて、そっと見守ってくれるような神様を信じたいです。(^^;)

投稿: あかん隊 | 2007/05/22 00:16

あかん隊さん、こんばんは。
脚本家のギジェルモ・アリアガが、この映画の原案にイニャリトゥの名が挙がっていることに腹を立て、
監督の方は、そうしたことアリアガが「自分ひとりの手柄だと思ってる」なんて、同じ主張を繰り返していますが。
イニャリトゥの方こそ、コミュニケーション不全じゃん。
なんて思った私がいました。

投稿: とらねこ | 2007/05/21 23:42

こんにちは~。
あかん隊さんは、この作品、ダメでしたか・・・
私は、監督の伝えたいことは伝わったのかなと思いました。後は我々がそれをどう受け止めるか、の問題なのかなあと。
ただ、あまりにも話題が先行しすぎて、ちょっと違う・・・と思った人は多かったのではないかと思います。

時間軸をずらした作品ならば、この監督のデビュー作<アモーレス・ペロス>のほうが「お?!」と来ると思います。

なんにせよ、東京に越してきて初めて観た映画がこれで、印象深くなりました。

投稿: カオリ | 2007/05/20 15:00

■kiraさんへ
TBとコメントをありがとうございます。
「深読み」
年齢的なことも禍(?)しているのか、それが当たり前みたい…(^^;)。
作為的な状況を作ったなら、最後までちゃんとしてモロッコの人たちもメキシコの人たちも、それなりに救われる…という余韻を残すのが良い、と個人的には思います。多分に情緒的な自分ですけど、「ドラマ」で中途半端に放り出されて、困ってしまいました。

投稿: あかん隊 | 2007/05/19 14:40

こんにちは~♪

観て感じたまま受け止めた人と、
一生懸命深読みしたひととの間で、感想が分かれたのでしょうか。
胸に迫るいいシーンもあったけど、
不要なしつこさも感じた作品でした(^^;

投稿: kira | 2007/05/19 10:01

■ひらりんさんへ
TBとコメントをありがとうございます。
話題が先行して、騒ぎ過ぎたのかもしれませんね。ミニシアター系での公開ならば、また違った見方もあったかも。期待がふくらみすぎていた分、はぐらかされたような気持ちもあります。俳優さんたちは、みなさん熱演だったのですけど、どうにも乱暴だな、という印象でした。

投稿: あかん隊 | 2007/05/18 01:02

トラバ・コメントどうもでーーすっ。
いろんな映画祭で絶賛されてたり・・・
日本人俳優が出演してたり・・・と、話題ばかりが先行しちゃってました。
思っていたより、奥が深くなくて・・良かったのか、物足りなかったのか・・・
ちょっと微妙な感じでした。

投稿: ひらりん | 2007/05/17 03:41

■猫姫少佐現品限り さんへ
そう、ですよね? このタイトルが、別のものだったら、こんなに話題になったのかな? そう思うと、なんだか余計につまらなく思えてきました。(^^;)

投稿: あかん隊 | 2007/05/17 01:25

こんばんは!
あたしもねぇ、、、この題名、
狙いすぎというか、題名負けというか、、、
でも結局、言葉、人種とかの違いで分かり合えないという、
薄っぺらなことしか描いていないとしか思えない。
でも、深読みしても良いような気もしますが、、、
とにかく、こういう映画は、守備範囲外なんで、、あはは、、

投稿: 猫姫少佐現品限り | 2007/05/16 20:54

■たまさんへ
TB、コメントも…、ありがとうございます。
そうですよねぇ。どうしたかしら、モロッコの人たち。
とても気がかりです。起承転結の「起」だから、放っておかれた?って、それはないですよね。繋がりません。「話」(起承転結が話の基本なら)になってないもの。

投稿: あかん隊 | 2007/05/14 00:33

こんばんは!こちらの記事に同意でしたので、TBさせていただきました。
>タイトルとその物語にそぐわない
最初このタイトルを聞いたときはきっと、壮大な映画になるんだろうな~なんて妄想を抱いておりましたが、やはり妄想でした。

辛い出来事を都合よく繋ぎ合わせて大きく演出、、してるようで、収拾されていない。

モロッコ一家はどうなったのか、世にも不可解な残酷物語です。

投稿: たまさん | 2007/05/13 21:55

■栗本さんへ
>神様目線
言い得て妙です。シチュエーションを設定して、そこへ人物を配置する。「…愚かなんです」って、言わせたかった?
こじつけもいいとこです。メキシコの人、モロッコの人、だまっていないで何か言った方がいいと思う。(爆)

投稿: あかん隊 | 2007/05/12 01:01

こんばんは。
俺も同じこと考えながら観てました(笑)。
メキシコ篇なんて完全に無理矢理ですよ。
言い出したらキリがないのでよしますが。
万人が認める映画なんて1本もなければ、
万人がダメ出しする映画もないですけれど、
この映画の神様目線にだけは堪えられません。

投稿: 栗本 東樹 | 2007/05/11 20:18

■カヌさんへ
>周りが見えなくなる様子
確かに。人のフリ見て我がフリ直せ…というか、反省材料になりましたが、きっとパニックになったら、忘れて大騒ぎしちゃうんだろうって思います。(^^;)
日本語のキャッチコピーが秀悦で、「届け、心!」だったでしょうか?
これは言い得ていましたが、なんだかあんまり届いてなかったような。

投稿: あかん隊 | 2007/05/11 05:12

こんばんは。
どの国のパートもあえて不幸な方向へ
持っていこうとする力が働いてるように見えますね。
私は好みでいえば、好きになれないのだけど、
人が不幸のスパイラルに陥ったときの、周りが
見えなくなる様子は納得する部分がありました。

投稿: カヌ | 2007/05/11 00:43

■そーれさんへ
そうなんですね。>意見が割れてる。
自分も、「崇高なもの」を掴みとろうと思っていましたし、実際、そのように作り上げようとしていた意図は感じました。観賞後、心に残ったものを、ゆっくりかみ砕いているうちに、なんだかおかしいゾ…と思い始めてしまいました。心に残ったものは、「哀しい」「辛い」「いたたまれない」「どこかおかしい」…そんな印象ばかりだったのです。でも、そういう印象を目指していたとするなら、秀作なのかもしれません。無理矢理な感じがしましたが、それも意図されたものなのかしら?

投稿: あかん隊 | 2007/05/11 00:24

こんばんは!
この映画の印象ってほんと完全に2分しちゃってますね(笑)
私のところ読んで期待して観た友人に責められました(汗)

投稿: そーれ | 2007/05/10 19:52

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