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2008/02/07

アメリカン・ギャングスター

2008005観よう! これは!
劇場で観ずして、語るなかれ。

これほどの映画には、本当に久しぶりに出逢った。素晴らしい!

実に丹念に製作されている。
どのシーンもよく吟味されている。音楽も良い。芸術メディアとしての「映画」とは、こういうものだ、ということがとてもよくわかる。

各シーンの色調やアングル、バランス、構図など、一瞬も手を抜かないこうした映画は、めずらしいかもしれない。おそらく、カラーフィルムではなく、モノクロの映画として観ても、趣があるだろう。

暗室の現像液の中、印画紙に徐々に浮かび上がる像。

余計なセリフは、一切ない。

音楽とシーンの積み重ねが、観る者に与えるイマジネーションは、まるで小説を読んでいるかのように、次のページへと否応なく気持ちを駆り立てる。

デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウの卓抜な演技もさることながら、どちらにも必要以上に感情移入させない巧みさがある。それは同時に、ややくすんだような当時の空気感にも通じるものだろうか。

何度も観たい、と思える映画は、本当に数少ない。
この映画は、その1本に加えられる。

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

■くまんちゅう さんへ

ありがとうございます。そうなんです。>絶賛。
このところ、ほんとに「良い映画」がなかったから。
デンゼルに注目が行くように意図されていたと思います。
ラッセル・クロウ、そのあたりは、わきまえた演技だったし。ギャングが格好良くって、正義のはずの刑事が、あんまり格好良くない、、、そう見えてしまうことに、また何かの意味がありそうです。

投稿: あかん隊 | 2008/02/12 01:34

コメトラどうもでした。
絶賛ですねhappy01
確かに長い映画でしたけど、無駄なセリフや場面は有りませんでした。長く感じなかったのはそのせいでしょうか?
演技も素晴らしかったからですね、特にデンゼルには圧倒されました。

投稿: くまんちゅう | 2008/02/11 18:01

■turtoone さんへ

コメントをありがとうございます。
たいへん丁寧に作られた、それが解るととても嬉しい。
映画は、さまざまあるメディアの中でも、多角的に展開できる究極の表現手法であるはずで、ひとまとまりの芸術作品が、たくさんのクリエータのコラボレーションでできているのだと思うんです。だとすれば、統括すべき監督の力量は、すべての面で多大な影響力を持つわけですが、この完成された作品に至るまでの人と人とのコミュニケーションが、どれほど、ひとつの目標に向かって結束していったかを想像させるに難くない、と考え至るのです。

無駄を廃すること、何が必要かを見極めることって、一番難しいようにも思います。

投稿: あかん隊 | 2008/02/10 21:42

こんばんは。コメント有難うございました。

いつも思うのですが、この時代の作品ってクルマとか道路の再現が見事ですね。この美術仕事は「ゴッド・ファーザー」の頃より継承されて来てますね。
デンゼルはネクタイまで当時流行った物をつけてましたね。
このあたりがあかん隊さまの言われる、丹念な制作なんですね。

投稿: turtoone | 2008/02/09 23:53

■AKIRAさんへ

コメントありがとうございます。しっかりと、よくできた映画でした。嬉しいですね。

投稿: あかん隊 | 2008/02/09 23:02

じっくりと煮詰めていくドラマが見事でしたね!

今年のベストテンに入ってきそうです。

投稿: AKIRA | 2008/02/09 10:52

■悠さんへ

それを言うなら、私も同輩です。(^^;)>ベトナム戦争当時が青春。。。「地獄の黙示録」みたいなのは辛いですが、これはちょっと違うかな。

そうですね。>アメリカン・ドリーム
けど、家族や自分が知らない、見えないところでなら、どんなに犠牲になる人がいても自分たちの幸せだけ守りぬく…というのは、腑に落ちません。やはり自分勝手だと思います。
ルーカスが望んだのは、自分の身内(家族)が経済的に恵まれること、良い生活ができるようになること。そのためには、どんなに悪いことでもやるわけですから。紳士的で家族思いでも、間違った生き方だと思うんですよ。人間として。

投稿: あかん隊 | 2008/02/09 00:30

■カヌさんへ

楽しんで来てください。記事がアップされたら、必ず伺います。長さ、全く感じませんでしたよ、私は。

投稿: あかん隊 | 2008/02/09 00:23

スルーしようかなって映画でしたが、みてきました。スルーしようと思ったのは、ベトナム戦争時代が青春だったもんで、どうすべーって気持ちだったんですよ。
私はどちらかというと、ルーカス(D・ワシントン)に感情移入してました。あれはあれで、アメリカンドリームなんですよね。

投稿: 悠 | 2008/02/09 00:06

こんばんは~
ご無沙汰してます。
この映画、明日観てきます♪
長そうなのは、ちょっと心配ですが、楽しみです。

投稿: カヌ | 2008/02/09 00:04

■えいさんへ

コメント、ありがとうございます!
そうですね、絶賛評。このところ、がっかりさせられる映画が多くて哀しかったんです。欣喜雀躍。

確かに。ぐっとくるセリフも多かったですね。
いぶし銀のような職人的技が味わえるような気分でした。○○賞ノミネート…なんて言われない映画の中に、宝石のような映画があるのかも知れません。

投稿: あかん隊 | 2008/02/08 22:19

■もこもこさんへ

ほんとに楽しめる映画って、少なくなりました。
公開される映画の数、とても多くなっているというのに。
こういう映画は、めったにありません。大事に観ましょう。(笑)

投稿: あかん隊 | 2008/02/08 22:15

■たいむさんへ

良かったですよね? 実に…。(^^;)
こういう映画があると、生きてて良かった! なんて思えてしまう。(大げさ) もう一度観て、DVDの発売を待ちます。(笑)

投稿: あかん隊 | 2008/02/08 22:13

こんにちは。


あかん隊さんの絶賛評、
久しぶりに拝見した気がします。

映画への愛情が感じられる文章----。
朝からすこぶるいい気分です。

「列に並べ、俺を殺したいヤツは大勢いる」。
「成功して敵を作るか、失敗して友を作るか」。

この映画は、久しぶりにカッコいいセリフが聞けた作品でもありました。


投稿: えい | 2008/02/08 10:48

お勧めに従って、みてきました。
デンゼルワシントンが麻薬業者なんて、、、と思いましたが、面白かった!
アメリカの州の名前が字幕で出るのですけれど、アメリカの地図が頭に入ってないので、リアル感が今ひとつでした。そのシーン、日本だったら、どの地方か、でそれなりのイメージが付いてくるのにアメリカの州名だと名前だけだなー、と思っちゃいました。
予備知識があればな、と後悔しましたです。それだけもっと感じたい、と言う思いを持てる映画だった、ということでしょうか。

何の予備知識も無しで見ましたけれど、画面を眺めているうちに、状況が自然と判ってくる映像は映画を見たなぁ、という実感がわいてきました。あかん隊御推薦にはずれ無し、でしょうか。

投稿: もこもこ | 2008/02/08 08:29

こんにちは。
巧妙・秀逸・圧巻・満足とかそうした言葉ばっかり出てきますが、堪能させていただきました。

メイキング番組を鑑賞後に見て、ご本人の登場に驚きつつ、だからこその完成度の高さかな?と思ったりも。
劇場でもう一度観る予定はないけれど、DVDでもう一回みたい作品です。

投稿: たいむ | 2008/02/07 17:32

■ミチさんへ

お忙しいのに、早速…ありがとうございます!
とても好きな映画に「L.A.コンフィデンシャル」があるんです。今や、DVDでも中古しかないものなんですが、欲しいな~と思っています。その映画と並ぶ秀作だったと思います。

エンドロール後のおまけ映像(?)は、別として(爆)、本編は、最近まれに見るほど丁寧に作られていました。

良い映画に必要なものが、すべて盛り込まれていたんじゃないでしょうか? 最近の映画は、どうも本来の路線から外れているような作品が多いかも。

※ちなみに「L.A.コンフィデンシャル」は、映画ブログの「えいさん」に勧めてもらって知った映画なんです。(^^;)

投稿: あかん隊 | 2008/02/07 15:39

あかん隊さん、おはようございますhappy01
絵文字使ってみました(笑)
あかん隊さんがここまで手放しで褒めておられる作品も少ないですよね!
私は試写会で見たのですが、夫が見たいと言っているのでもう一度見に行こうかなと思ってます。
二度見てもきっと楽しめるような気がしますgood

投稿: ミチ | 2008/02/07 08:52

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