「警官の血(上・下)」 佐々木譲著

Keikannochi 「犯人に告ぐ」。 映画では観られず、文庫本を読んだ。悪くなかった。
その系統で、「警官の血」を読んでみた。いずれ、文庫になるかもしれない…と思いつつも、とても文庫になるまで待っていたら、読もうというモチベーションがダウンするだろう、と。

単行本、上下巻、かなりのボリューム。中の文字も、単行本にしては小さいポイント。それでも、著者の筆力に圧倒されて、ついつい、二日あまりで読破してしまった。

綿密に調査されている時代背景は、さすが。
搦め手のミステリーは、まずまず。

中心となる祖父、父、息子、三代の警官が、それぞれでありながらも、かなりストイックな面を持つ。名前だけしか知らない作家だったが、緻密で、真面目な作風。警察の中にも、いろいろな人間がいることは、想像に難くないが、各パートでの主人公たる警察官には、正義に萌える熱血漢…というわけではないところがミソか?

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「おひとりさまの老後」 上野千鶴子 著

Ohitorisama書店で平積みになっている本の中で、気になるものがあると購入してみる。
この本も、その手の範疇から外れない。

中身は、たいしたことはない。(失礼)
そもそも、各人の環境や価値観が、これほど多様化している現在において、上野氏が個人的に、ああだの、こうだの、と分析・解説しても、あてはまらないケースは、いくらでもある。

それでも、各種ある意見のうち、ひとつのサンプルとしては参考になる部分もある。
前半は、はっきり言ってつまらなくて、なかなか読み進められなかった。後半になると、比較的具体的なことに言及していて、まずまずである。

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「ナイチンゲールの沈黙」「螺鈿迷宮」(海堂 尊:著)

「チームバチスタの栄光」が、とてもおもしろかったので、少し続けて読みあさった。
著者は、本業もこなしながら作品を著述なさっているのだろう。
たいへんなバイタリティに驚く。

「愚痴外来」も、存在意義を示す「ナイチンゲールの沈黙」は、まずまず。
音楽に絡めた題材、登場人物も、個性的で魅力的。
音を聞くことができない「書物」なのが、残念。設定には、多少疑問が残る。
それにしても、あの人物が犯行に及ぶだろうか。やや無理があるような気がする。

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本棚バトン

ミチさんのところから、いただいた「本棚バトン」なるものに挑戦します。

●1)あなたの本棚にある恥ずかしい本は?

残念ながら、ご期待に添うような「色物系」の本は、あいにくございません。が、「英語」を自分で、なんとかしようと足掻いた経緯のような本が、わんさとございまして、それが、ちっとも結果を生んでいないことからして、「恥」といえば、「恥」なのかも。

「とっさの言いまわし英会話 気持ちを伝える表現辞典」
「起きてから寝るまで英会話口慣らし練習帳」
「英語類語使い分け辞典」
「私の英単語帳を公開します!」
「英単語 これだけでだいじょうぶ」
「英語「超基本」を一日30分!」
「英会話 とっさのひとこと辞典」

他にもいろいろあるのです。全部、みっちりやれば…。買うだけでは、やはり…。(sigh...)

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日本がアメリカを赦す日

200611img011岸田 秀 著(文春文庫)

語り口がおもしろいので、岸田氏系の本(といっても、文庫ばかりだが)をいろいろ読んでいる。

今日は、3回目になる『父親たちの星条旗』を観賞してきたところ。思えば、あのフラッグは、アメリカが日本を占領する、まさしく旗印だったのかもしれないとも思えた。

近くは、某独裁者のメッセージにも「…の一州に過ぎない日本」という言葉に、たいした反応も示さず、大人の国として振る舞ったようでいて、痛いところをつつかれた(暴言?)…と思う向きもないとも言えず、微妙な心境になる。

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栄光なき凱旋(上・下)

200611img003 真保裕一 著(小学館)

1冊超600ページで、上下巻。登場人物のひととなりを、それぞれ把握するのには、さほど困らなかったが、話の先が気になって、気になって…早く下巻を読みたいばかりに、猛烈な勢いで読破。

印象的な部分には、付箋をして、再確認しながら読み進めた。ドキュメンタリーではなく、ドラマなのだが、時空軸が彼の大戦とリンクしているせいか、妙にどきどきしていたように思う。

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「ものぐさ箸やすめ-アメリカと日本、男と女を精神分析する」(岸田 秀 著)

200610img006著者自身が、強迫神経症に悩まされた過去を脱却したいがために学び、研究し、追求したことがきっかけだったという。

岸田氏独特の語り調子は、とても気に入っている。

この中に、最近の事象の誘因ともいえるようなことが、記述されていて驚く。

以下、まとめてみたい。

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「ものぐさ箸やすめ」(岸田 秀 著)

これも、並行読書の中の一冊。読み出すとおもしろくてやめたくないのだが、眠気には勝てず、イッキに読破とはなっていない。(最近、ちょっと忙しい。例年10月は、時間があったはずなのだけど。インドに行ったのも10月だった。)

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パプリカ(筒井康隆 著)

200609img021 劇場で予告編を観て、興味を持った。
文庫が平積みになっていたので購入。

イッキに読んでしまった。(一晩)
おもしろかった!

コンピュータ、夢分析、宗教、悪魔…
もりだくさんの情報が、これだけ整理されていると楽しい。久々に読んだSF。

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「今日、ホームレスになった」-13のサラリーマン転落人生(増田明利 著)

オビのコピーは、「絶対に辞めちゃ駄目だ。」

ルポルタージュ。実在の人物(もちろん、仮名)に取材している。どの例にも共通するような、転落のポイントがあるように思える。が、それが何かは、よくわからない。

実際の統計資料もあるので、興味深い。

「辞めちゃ駄目だ」とあるが、実例には、「希望退職」しなかったにもかかわらず、転落していった人の例もあった。結局、転落しないためには、どうすればいいのか、ということは書いていないし、わからない。

インドでも、ごく普通に路上生活者は、たくさん見かけた。インド政府の援助があっても、彼らは、また路上生活に戻ってしまう場合が多いのだと聞いた。

ホームレス生活が長くなると社会復帰する気持ちは、どんどん希薄になっていくものらしい。高学歴で社会的地位もあり、高収入だった人の例もあった。「自分が(ホームレスに)なるなんて思ったこともなかった」というケースが多い。

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幻想に生きる親子たち(岸田 秀 著)

200609img014とても考えさせられる。まだ、読んでいる途中。
並行して読んでいる何冊かのなかでも、ことさら興味深い。

特に「親子関係」については、もやもやしていた自分の考えに、くっきり輪郭がついていくような感覚がある。

何かにつけて影響されやすい自分ではあるが、また、こうした考え方に「確かにそうだ…」、とのめり込むかもしれない。(以前は、加藤諦三。今でも傾向がある。)

とはいえ、現実問題としての個々のケースにも柔軟に対応できる(または、よりよく対処する)方法というのは、難しい。こうしている間にも、また難題が降りかかる。

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重力ピエロ(伊坂幸太郎 著)

200609img013_2伊坂氏の作品は、初めて読んだ。
他にも『終末のフール』は購入済みだが、未読。

いろいろと興味深い。
確かに読みやすく、登場人物の輪郭もはっきりしている。わかりやすい、といえばわかりやすい。

若い感覚を感じる。表現方法もおもしろいと思う。
読み始めて、比較的すぐに「ああ、たぶん…」と想像できてしまうあたりも、著者の計算のうちなのだろうか。

テーマも、切り口も斬新ではある。マンガチックだと感じる。読みやすさ、一晩で読破できたのは、そのせいか。
多分、若い女性に人気があるのではなかろうか…。(評判も予備知識もないが、そんな気がした)
彼の、別の作品も読むべきだろう。

少々気になる表現があったのだが、今は、こういう言い方が一般的なのか?
「スイッチを消した」(スイッチは、「消す」もの?)

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我が身を振り返り、考察してみる。

「ボーダーライン」(境界型人格障害)。興味があって、取り寄せて読んだ。

「見捨てられ不安」「激しい対人関係」「衝動的な自傷行為」「気分に左右される感情不安定」「空虚感」「不適切で、制御困難な激しい怒り」…などがあるようだが、読んでいて『嫌われ松子』が、この「境界型人格障害」にあたるのではないか、と思い至る。専門のドクターや心理士の方が、あの映画を観たら、どうお考えになるだろう。

こうした要素は、誰にでも少しずつはあるような気がするし、確かにそのような記述があった。
専門家の対談の中で、『17歳のカルテ』(主人公は、自分で「ボーダライン」であると宣言している、としている)や『危険な情事』(殺されてしまう浮気相手の女性が「ボーダーライン」、としている)などが語られていたのが、印象的だった。
(星和書店:「こころのりんしょう」)

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Op. ローズダスト(上下巻)

上巻が、554ページ。下巻が、569ページ。
1ページの文字量も、45W×21L(945文字で、ほぼ1000文字)。
当たり前だけど、全体だとおおよそ1,061,235文字。(見出しや扉もあるので幾分少なくなると思う)

1,000,000文字として、400字詰めの原稿用紙にすると、約2,500枚分。すごっ!
デジタル入稿できるようになったから、できる文字量のような気もするなぁ。手書きでは、へろへろになりそう。。。紙ベースだと重量も凄いよぉ…。(片手では持てない)

1ページの文字量が多いので、結構読むのがしんどかった。しかも、福井さんのお話では、漢字も意外と多いので、夢枕獏さんの単行本より、インクがたくさん使用されているんじゃないか…<何を考えている!

福井さんのお話の雰囲気が好きな人なら、きっと気に入る作品になってます。それに、今回は、明確な「救い」があるように思います。少し引いてみると、劇画タッチでもあるのですが、小説だから。場面が想像できる、というのは、描写が巧みなのと「映像」で育った世代でもあるからでしょうか。ともすると、BGMまで聞こえてきそう。

「…を答えにした」「…どきりとした」「押しかぶせた…」、、、なんとなく、同じような表現が何度も出てくるので、ああ、これは、福井さんの好きな表現なのだな、と。そういえば、浅田次郎氏にも好きな表現があって、必ず何度か出てくる言葉があったなぁ。「爆(は)ぜる」という言葉は、福井さんも好きみたい。

『川の深さは』や『亡国のイージス』ほど、ぐっとくるものは、少なかったけど、その分読む先にも「光」が差し込んでいるような、雲間から海上を照らす、幾筋かの陽光のような予感が続いていて、それはとても気持ちが良かった。

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『星々の舟』(村山由佳:著)(文春文庫:刊)

hosibosinoとてもおもしろかった。女性の作家には、ともすると「くどいな」と思う作品が多いのだが、そう感じなかった。
登場人物の、それぞれの立場で描かれるストーリー。それぞれに、とても「切ない」。だが、それだけではなくて、著者が、暖かい目で人々を見つめているのがよくわかる。

よく取材されているし、情報も整理されている。よくある「ハッピーエンド」は、ない。
なのに、読み終えても、「きっと彼らは、幸せになる」という予感のようなものが残る。その「幸せ」は、個別の「幸せ」であって、誰かと共有するものではないように思える。

「幸福じゃない、幸せ」もある。
究極、「自由であること」は「孤独に耐えられること」であったりする。

難しい表現は、していないのに、こうまで複雑な、どこか新しくも思える「幸福」の概念というのか、その価値観を感じられたのは、良かったと思う。

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『チーム・バチスタの栄光』(海堂尊:著)宝島社:刊

team_book
これは、なかなか楽しめた。
登場するキャラクターは、意外性があり、個性的。エンターテイメント的な印象もあるので、もしかするとブレイク(漫画化、ドラマ化、映画化など)するかもしれない。中心となる二人(大学病院の講師と厚生労働省の役人)は、人気が出ると思う。シリーズ化されたら、読みたくなるかも。

病院の院長は、『攻殻機動隊』の公安9課長を彷彿とさせる印象だった。(比較対象が、マニアックかも)
後半、「オチ」が読めてしまうのが、ちょっと残念だった。全体として、明るく、軽く、すっきりと読めてしまう。

著者は、まだお若い方だし、アニメや漫画の影響を少なからず受けているかもしれない、などと想像した。現役の医師…とあった。さもあらん。しかし、多忙を極める中、こうした作品を手がけるとは、たいへんなエネルギー。ご自分が関係している医療現場のことを書く勇気(フィクションとはいえ)には、恐れ入る。

重いテーマの映画が、続いていて少々困憊気味。このところは、読書している。気楽に「その世界」にのめり込んでしまうには、丁度よい「軽さ」の本。

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「行動分析学入門」-ヒトの行動の思いがけない理由

著者は、杉山尚子 氏。(集英社新書)

この本、実に「目から鱗」の内容で、自分にとってはとてもありがたい邂逅となった。
この忙しさで、まだ最後まで読んでいないが、とてもおもしろいので、わずかな隙を見つけては、読む。

『好子』と『嫌子』
「すきこ」と「いやこ」…ではない。「こうし」と「けんし」と読む。

どんな行動も、行動の前にある原因や行動の後にある結果として、「気分の良いこと」=「好子」(こうし)と「気分の悪いこと」=「嫌子」(けんし)によって、引き起こされ、その原因や結果を利用することで、行動はいろいろに制御できる…ということらしい。

例えば、雨が降っている時、人はたいてい傘を差す。が、これもこの「行動の結果」に起因していると考えられるという。

○雨に濡れる(これは「嫌子」)→傘を差す→雨に濡れない(このことが「好子」)

メガネをかけることでも

○よくみえない(嫌子)→メガネをかける→よく見える(好子)

といったような具合になるという。とてもわかりやすい。

説教されている時に、「すみません」と言うのでも

○説教されている(嫌子)→「すみません」と言う→説教がおわる(好子)=説教されていない状態

こう思われては、「すみません」も言いにくくはなるが…。

○妻が反応しない→夫が暴言を吐く→妻が反応する

上記のような行動パターンだと、夫は、妻の反応に刺激されて余計に暴言を吐くようになる…ものらしい。なるほど、すごく納得。だから、自分は、笑っているのだ。うははは。

行動分析学の創始者B・F・スキナーは、なんと第二次世界大戦時、ハトをミサイルに乗せ、スクリーン上に投影された標的をクチバシでつつくことによってミサイルを誘導させる計画を実験し、実験室ではかなりの精度のデータを得たといわれているらしい。

おもしろすぎ! 人間も動物だと、つくづく感心させられる。

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あの戦争は何だったのか

anosenso_bookとてもわかりやすい内容でした。これまでに読んでいた関連書に書かれていたことが、総括されたような、流れが明確になって、輪郭がついた…そんな印象でした。

時間の流れに沿った、ざっくりとした解説ですが、要所はきっちり押さえてあります。挿入されている写真や図、地図も、たいへん興味深いものでした。入門書、といった趣が強いと思います。

著者の見解も述べられているので、それに賛同するか否かは、また別の問題かもしれません。地道なインタビューにも裏打ちされている事実から考えられることが多いので、説得力がありました。

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ぶらりあるきパリの博物館

82950362本日は、本のご紹介。というか、つい先頃まで、制作していた単行本が刊行されました。ミスもあったりして、版元の(株)芙蓉書房出版様には、いろいろお手数おかけしたので、恥ずかしながら…というところなのですが、やはり嬉しさひとしお。

宣伝にもなるかな…と思いまして。ご紹介させていただきます。
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「定番のパリ観光ではものたりない」「自分だけの旅をしたい」
そんなあなたにお勧めの1冊ができました!
ガイドブックに出ていない博物館、もっと知りたい博物館、ちょっと変わった博物館 約70館
200点の写真と肩のこらない文章で紹介
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ネグレクト-育児放棄

negrect書店で本を物色する時、ひとつの目安として「奥付」を必ずみることにしている。この本は、初版2004年11月、2005年2月に第3刷。

著者は、杉山春という女性のフリーライターの方。初めて作品に触れたが、読みやすかった。特に公判の判決文等は、とてもわかりやすくまとめてある。

事件は、非常に悲惨で凄惨だ。だが、著者は、信念を持って関係者にインタビューしている。わずか3歳の我が子を餓死させた両親は、あまりにも精神的に幼い。しかし、それだけではないことがわかってくる。
「ストレス」「トラウマ」といったことの集積と世代を超えた固定化。地域の繋がりの欠如、遠慮と配慮、行政の縦割り、「…と思った」式確認ミス、希望的観測…。大人たちの空回りのなか、3歳の幼女は、汚物にまみれ、段ボールの中で餓死した。

事件に関係するどの家庭をみても、「父親の影が薄い」、と著者は言う。よかれと思って「孫を預かる義母」も仇(あだ)となる。「あの時、入院させていれば…」という小児科医は潔い。

カレシとカノジョは、歪みに堕ちた。なのに、彼らは妙に明るい。
「かわいそうなことをしたと思っています。でも、悲しんでいてもしかたないので、前向きに明るく、がんばって生きていくつもりです」 彼らは、こう述べている。あなたは、これをどう受け止めるだろうか。

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ロズウェルなんか知らない

roswel表題どおりの読者ではありました。調べて、少しだけ納得しました。そうだったのか…と。


装幀の仕事があるので、参考のためもあって本屋さんの平台を散策していた時、気になったカバーだったので購入してみました。自分は、しらない著者でしたが、女性の文章にしてはしつこさがなくて読みやすい印象を受けました。読むのが速いのか、またまた、さっさと読んでしまいました。内容はどうか? 全くの良いヤツもいないし、全くの悪いヤツもいなくて自然な人間像でしたし、地方の抱える問題が、痛いほど伝わってきました。

とはいえ、状況によってころころ意見が変わる人たちにはあっけにとられましたが、人ごととは思えませんでした。「頑固一徹」が、必ずしも良いこととは言えないのですけれども。

カバーは、特殊紙を使っているし、イラストも描き起こしだし、表題は型押しで銀箔だし…。オビも特殊インク。
お金がかかっているなー。表紙もオビと同じインク。本扉は、見返しとおなじような紙(連量がありそう…つまり、厚い)にしているけど、紙の色が違うし。おしゃれにできていいな。(でも、装幀にこんなに凝らないで、値段下げてくれたほうがいいんだけど。それは違うか…)

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魍魎の匣(もうりょうのはこ)

mouryounohako分冊文庫版(上中下巻)。これも読み応えたっぷり。内容だけでなく、ページ数も相当です。京極堂の思わせぶりたっぷりの説明的科白は、ここでも健在。シリーズ化しているだけあって、雰囲気は、引き継がれているようです。構成もよく考えられているし、筆力も衰えません。先が気になって、途中でやめることができなくなってしまいますね。ファンになる方の気持ちが、よくわかります。自分は、あともう少ししたら、別な路線の作家へシフトすると思いますが、京極氏はたいしたものですね。

うれしいなー。こんなにいろいろな本を読むことができて。
それというのも、映画にはまっていることがきっかけだったり、他の方々のブログ記事がきっかけだったり…。死ぬまでには、まだ少々間があると思うので、めいっぱい良い映画や本に出会いたいものです。

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「私はヒトラーの秘書だった」

hitora-hisyo読みました。翻訳本の文体は、苦手です。読みにくいです。仕方ないです。ドイツ語を読めるわけがありません。

この本を読んでいると、これまで持っていたヒトラーのイメージがちょっと変わります。たいした情報を持っていたわけではありませんが、ますます「不気味」に思えてきます。ちょっと変な人、程度の人間なのです。

「健康は義務である」といったナチスの方針に、最近の健康ブームが少しだぶって、不安になりました。

ヒトラーにはカリスマ性があったといいますが、やはり周囲の状況が彼のような存在を求め、許容していたのでしょう。「熱狂する集団」ほど恐ろしいものはないし、その「熱狂する集団」を産むに至る過程で「追いつめる周囲の環境」というものが、いかに無慈悲であるかを考えずにはいられません。

ひとつの方向性を持って全体が動こうとする時に、「ちょっとまてよ」と考えてみることができなければ、濁流に呑み込まれても、自身が、まさにその濁流の渦中で翻弄されていることすら自覚できなくなってしまいそうです。しかし、これは非常に難しいことですし、勇気も要ることで、容易なことではありません。

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半島を出よ(上下巻)

hanto読んじゃった。

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浅田次郎『天切り松 闇がたり』第四巻 昭和侠盗伝

浅田さんの本は、あらかた読破している。最近発表される作品では、あまり泣かなくなったが、以前はよく泣いた。電車の中でも、どこでも泣いた。今回の単行本は既に掲載済みの作品をまとめたものだが、浅田さん特有の「節回し」は健在。しんみりする。

「和似」の意味に、うちのめされた。

フィクションと分かっていても、事実との絡め方が、本当に気持ちいいくらい丁度良い。

「早え話を早く済ますってえ了簡が、世の中を駄目にするんだぜ」

先日読了の『壊れる日本人』(柳田邦男 著)にもあった「効率」のことを考える。「効率」の対価として「失われていく何か」「失っている何か」。「スローライフが何より良い」とまでは思わないが、よく考えたい。
尼崎の電車事故でも、JR西日本の体質的な責任が問われている。確かに、重大な責任が問われて当然だと思う。けれども、それだけでいいのだろうか? 「今より早く、速く…」、多少の無理は承知で「速いこと」「早いこと」を求めていることはないか…、自分にも問いかけてみる。反省しきりだ。

「本物の男てえのは、辛抱強くてやさしいもんだ」

自分自身の評価だけではなく、第三者からみてもそうでなければ。でもこれ、男性に限らないのでは? 「本物の女てえのも、辛抱強くてやさしい」。 となれば、言い換えるのが許されるなら「本物の人間は、辛抱強くてやさしい」のだろうと。ということは、「本物の人間」になるのは、とても難しいように思える。

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福井晴敏の本

『亡国のイージス』
『Twelve Y.O.』
『川の深さは』
と立て続けに読みました。順番が逆だよ…と言われてしまいそうです。

『終戦のローレライ』は、映画『ローレライ』を観てしまったのと、4冊もあるので、後回しになっています。
福井さんに直接会ったことのある元自衛隊の幹部の方は、「彼は自分たちよりも、潜水艦等のことに詳しい!」と驚いていたそうです。「ヲタク」だからでしょう? と思ったらしいのですが、いえいえ、全くそんなことはなくて、ごくごく普通の若い男性だったということです。

どの作品にも、とても魅力的な人物が登場して、胸が熱くなります。筆力があるので、途中でやめられなくなってしまいます。『亡国のイージス』を、まだお読みになっていないのでしたら、『Twelve Y.O.』を先に読むことをお勧めします。そうすると『亡国のイージス』が、よりわかりやすくなります。
「辺野古基地」での出来事が、わかっているのといないのでは、かなり違うかもしれません。>失敗した~!(泣)

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『暗黒大陸中国の真実』

book01この本が売れているようなのです。少々照れくさいのですが、この本の装幀をデザインした者としては、嬉しいです。興味のある方は、是非どうぞ!

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4829503459/qid=1115473610/br=1-7/ref=br_lf_b_7/250-1687579-9604269

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海辺のカフカ

書店の平台にあった文庫を見過ごせずに購入して、また2日で読んでしまった。
もったいなかったかな(もっとゆっくり読むべきだった)とも思う。
文庫のカバーのネコさんの写真(上巻)もかわいかったけど、読むまで意味がわからなかった。
下巻には、文様の入った「石」の写真が、それこそ象徴的に。
な~るほど、と思わせてくれたな。

私的には、とてもおもしろかったし、その世界に浸ることができた。
どこかの批評に「坂口安吾」的、というようなことがあった。確かにそうだと思う。
それにしても、いろいろなことを考えさせられた。しばらく、ぼんやりしてしまいそうだ。

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『問題な日本語』

hihongoこれは、おもしろい! けらけら笑いながら、新しくなってきている日本語の知識が理解できる。同じ執筆者が編纂している国語辞書『明鏡』の販促にもなっているのか、とも思うけど、とにかく楽しい!
知らなかった「新語」のようなものもあって、びっくりもする。挿入されているコママンガも楽しすぎる…。深夜に、またひとり笑い声をかみ殺す…。

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亡国のイージス

文庫が平台にあるのを無視できず、購入して読んだ。
上下巻で約1200ページくらいあると思う。二日で読破してしまった。
息もつかせぬ展開の巧みさに、正直驚いている。
男性らしい文章で、粘液質の感じがないのが、とてもいい。
さっぱりとした感じがする。そのくせ、気持ちに訴えかけてくる場面が、たくさんある。

話の先が、どうしても気になって、途中でやめることができなくなってしまう。
いささか、眼を酷使してしまった二日間だった。
映画が、楽しみだが、先に原作を読んでしまって大丈夫かな~。ちと、心配。。。

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対岸の彼女

おもしろかった! 角田光代さんの本を読んだのは、始めてだったけど、女性らしい文章の割に、くどさがなくって、テンポもいい感じだった。男性諸氏には、ちょっとわかりにくい部分もあるかな、と思う。

女性なら、そして毎日を必死で生きている女(ひと)なら、きっと共感できることがあるはず。

登場人物の名前が、あまり自然じゃないのが気になるけど、作者の意図するところもあるのかもしれないし、思い入れもあるのかな。この作品は、どこか重松 清の空気を感じさせるものが、ベースにあるような気もした。

読み手をちゃんと納得させてくれる結末もあるし、時間軸の引き寄せ方、展開も上手いと思う。
よく考えられているプロットで、感心した。

まだ少し荒削り的なところもあると思うけど、筆力があって、ぐいぐい読ませる。
約300ページを、実際、イッキに読んでしまった。こんなに早く読んじゃって、申し訳ない。

直木賞作品だから、というのではなく、たまたま帯のフレーズに引かれて購入した本だったのだけど。
良い作品に巡り会えて良かったな~と思う。

『大人になれば、自分で何かを選べるの?』
「女の人を区別するのは女の人だ。既婚と未婚、働く女と家事をする女、子のいる女といない女。
立場が違うということは、ときに女同士を決裂させる。」

「おとなになったら、友達をつくるのはとたんにむずかしくなる。(中略)全身で信じられる女友達を必要なのは、大人になった今なのに、と。」(角田光代さんのコメントより)

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レディ・ジョーカー(上・下)

やっと読破!
すごかった。最後の方では、もうどうなるのかと必死になってしまった。

読み終わったら、世間がとても怖いものに思えてしまった。
フィクションですよね? これ…。

映画じゃ、ちっとも伝わってないことがたくさんあった。
ちょっと長いけど、読んでよかった。
映画のキャストにも影響されずに、よく読めたな~。。。

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