2008/02/14

「警官の血(上・下)」 佐々木譲著

Keikannochi 「犯人に告ぐ」。 映画では観られず、文庫本を読んだ。悪くなかった。
その系統で、「警官の血」を読んでみた。いずれ、文庫になるかもしれない…と思いつつも、とても文庫になるまで待っていたら、読もうというモチベーションがダウンするだろう、と。

単行本、上下巻、かなりのボリューム。中の文字も、単行本にしては小さいポイント。それでも、著者の筆力に圧倒されて、ついつい、二日あまりで読破してしまった。

綿密に調査されている時代背景は、さすが。
搦め手のミステリーは、まずまず。

中心となる祖父、父、息子、三代の警官が、それぞれでありながらも、かなりストイックな面を持つ。名前だけしか知らない作家だったが、緻密で、真面目な作風。警察の中にも、いろいろな人間がいることは、想像に難くないが、各パートでの主人公たる警察官には、正義に萌える熱血漢…というわけではないところがミソか?

続きを読む "「警官の血(上・下)」 佐々木譲著"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/12/29

「おひとりさまの老後」 上野千鶴子 著

Ohitorisama書店で平積みになっている本の中で、気になるものがあると購入してみる。
この本も、その手の範疇から外れない。

中身は、たいしたことはない。(失礼)
そもそも、各人の環境や価値観が、これほど多様化している現在において、上野氏が個人的に、ああだの、こうだの、と分析・解説しても、あてはまらないケースは、いくらでもある。

それでも、各種ある意見のうち、ひとつのサンプルとしては参考になる部分もある。
前半は、はっきり言ってつまらなくて、なかなか読み進められなかった。後半になると、比較的具体的なことに言及していて、まずまずである。

続きを読む "「おひとりさまの老後」 上野千鶴子 著"

| | コメント (4) | トラックバック (1)

2007/02/06

「ナイチンゲールの沈黙」「螺鈿迷宮」(海堂 尊:著)

「チームバチスタの栄光」が、とてもおもしろかったので、少し続けて読みあさった。
著者は、本業もこなしながら作品を著述なさっているのだろう。
たいへんなバイタリティに驚く。

「愚痴外来」も、存在意義を示す「ナイチンゲールの沈黙」は、まずまず。
音楽に絡めた題材、登場人物も、個性的で魅力的。
音を聞くことができない「書物」なのが、残念。設定には、多少疑問が残る。
それにしても、あの人物が犯行に及ぶだろうか。やや無理があるような気がする。

続きを読む "「ナイチンゲールの沈黙」「螺鈿迷宮」(海堂 尊:著)"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/12/09

本棚バトン

ミチさんのところから、いただいた「本棚バトン」なるものに挑戦します。

●1)あなたの本棚にある恥ずかしい本は?

残念ながら、ご期待に添うような「色物系」の本は、あいにくございません。が、「英語」を自分で、なんとかしようと足掻いた経緯のような本が、わんさとございまして、それが、ちっとも結果を生んでいないことからして、「恥」といえば、「恥」なのかも。

「とっさの言いまわし英会話 気持ちを伝える表現辞典」
「起きてから寝るまで英会話口慣らし練習帳」
「英語類語使い分け辞典」
「私の英単語帳を公開します!」
「英単語 これだけでだいじょうぶ」
「英語「超基本」を一日30分!」
「英会話 とっさのひとこと辞典」

他にもいろいろあるのです。全部、みっちりやれば…。買うだけでは、やはり…。(sigh...)

続きを読む "本棚バトン"

| | コメント (17)

2006/11/24

日本がアメリカを赦す日

200611img011岸田 秀 著(文春文庫)

語り口がおもしろいので、岸田氏系の本(といっても、文庫ばかりだが)をいろいろ読んでいる。

今日は、3回目になる『父親たちの星条旗』を観賞してきたところ。思えば、あのフラッグは、アメリカが日本を占領する、まさしく旗印だったのかもしれないとも思えた。

近くは、某独裁者のメッセージにも「…の一州に過ぎない日本」という言葉に、たいした反応も示さず、大人の国として振る舞ったようでいて、痛いところをつつかれた(暴言?)…と思う向きもないとも言えず、微妙な心境になる。

続きを読む "日本がアメリカを赦す日"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/11/10

栄光なき凱旋(上・下)

200611img003 真保裕一 著(小学館)

1冊超600ページで、上下巻。登場人物のひととなりを、それぞれ把握するのには、さほど困らなかったが、話の先が気になって、気になって…早く下巻を読みたいばかりに、猛烈な勢いで読破。

印象的な部分には、付箋をして、再確認しながら読み進めた。ドキュメンタリーではなく、ドラマなのだが、時空軸が彼の大戦とリンクしているせいか、妙にどきどきしていたように思う。

続きを読む "栄光なき凱旋(上・下)"

| | コメント (6) | トラックバック (2)

2006/10/22

「ものぐさ箸やすめ-アメリカと日本、男と女を精神分析する」(岸田 秀 著)

200610img006著者自身が、強迫神経症に悩まされた過去を脱却したいがために学び、研究し、追求したことがきっかけだったという。

岸田氏独特の語り調子は、とても気に入っている。

この中に、最近の事象の誘因ともいえるようなことが、記述されていて驚く。

以下、まとめてみたい。

続きを読む "「ものぐさ箸やすめ-アメリカと日本、男と女を精神分析する」(岸田 秀 著)"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/10/04

「ものぐさ箸やすめ」(岸田 秀 著)

これも、並行読書の中の一冊。読み出すとおもしろくてやめたくないのだが、眠気には勝てず、イッキに読破とはなっていない。(最近、ちょっと忙しい。例年10月は、時間があったはずなのだけど。インドに行ったのも10月だった。)

続きを読む "「ものぐさ箸やすめ」(岸田 秀 著)"

| | コメント (0)

2006/09/22

パプリカ(筒井康隆 著)

200609img021 劇場で予告編を観て、興味を持った。
文庫が平積みになっていたので購入。

イッキに読んでしまった。(一晩)
おもしろかった!

コンピュータ、夢分析、宗教、悪魔…
もりだくさんの情報が、これだけ整理されていると楽しい。久々に読んだSF。

続きを読む "パプリカ(筒井康隆 著)"

| | コメント (12) | トラックバック (3)

2006/09/15

「今日、ホームレスになった」-13のサラリーマン転落人生(増田明利 著)

オビのコピーは、「絶対に辞めちゃ駄目だ。」

ルポルタージュ。実在の人物(もちろん、仮名)に取材している。どの例にも共通するような、転落のポイントがあるように思える。が、それが何かは、よくわからない。

実際の統計資料もあるので、興味深い。

「辞めちゃ駄目だ」とあるが、実例には、「希望退職」しなかったにもかかわらず、転落していった人の例もあった。結局、転落しないためには、どうすればいいのか、ということは書いていないし、わからない。

インドでも、ごく普通に路上生活者は、たくさん見かけた。インド政府の援助があっても、彼らは、また路上生活に戻ってしまう場合が多いのだと聞いた。

ホームレス生活が長くなると社会復帰する気持ちは、どんどん希薄になっていくものらしい。高学歴で社会的地位もあり、高収入だった人の例もあった。「自分が(ホームレスに)なるなんて思ったこともなかった」というケースが多い。

| | コメント (0)